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座間市在住ピアノ講師が思うピアノとメロディー

      2018/01/03

あるTV番組で社交ダンスのカリスマ指導者の言葉に感銘を受けました。

メロディーを味方につける!

この言葉こそ、ピアノ演奏にも通じる言葉だと思ったからです。

メロディーを味方にするって何?

と思いますよね。

でも、私はピアノもメロディーを味方に付ける事の大切さを思い、共感を覚えました。

ピアノを美しく演奏する為には、テクニックだけでなく、その曲にあった「表現」が必要になります。

そのメロディーは、今は亡き作曲家達のピアノを弾く人々への手紙であると思います。

数々の素晴らしいメロディーには、作曲家の想いが込められていて

手紙には、私達に伝えたい事がたくさん書かれているはずです。

しかし、残念ながら今は亡き作曲家達に手紙を見ることは叶いません。

そこで、手紙の内容はそれぞれがメロディーの中から,読み取らなくはなりません。、

ここで始めて

メロディーを味方にする事が出来るピアノ演奏とは何か考えてみました!

1:ピアノと言う楽器の進歩してきた歴史を知る。

a:始まりは、バロック時代と呼ばれるバッハやヘンデルなど作曲家達の時代

まだ、ピアノと言う楽器はありませんでした。

ピアノの原点であるチェンバロと言う楽器で弾いていました。

チェンバロは、弦をひっかきながら音を出しますので、ピアノのようにレガート(音をつなげる)で弾く事が出来ません。

また、強弱の付け方が大変複雑です。

ですから、この時代の楽器の特徴を知り、演奏方法ピアノに置き換えて演奏出来ると、まずはバロック時代の曲を味方に付けた事になると思います。

b:次の時代は、古典派と呼ばれます。

代表的な作曲家としては、ベートーヴェンやモーツァルトです。

この時代に、始めて現代のピアノと言う楽器の原型なるものが出来ました。

現代のピアノと比べるとかなり未熟でした。

ベートーヴェンは、ピアノ職人に無理難題を突きつけて何台も何台も施策し続けたそうです。

現代のピアノに比べれば、まだまだ未熟でしたが、ベートーヴェンのピアノに対するこだわりがなかったら、現代のピアノは無かったかもしれません。

ベートーヴェンは、妥協と言う事が出来ない人でしたから、ピアノ職人も大変だったと思います。

しかしベートーヴェンは、自分の思い描くピアノには最後まで巡り会えなかつた事、とても無念だったと思います。

その時代のピアノを弾く事は、叶いませんが、私なりに想像してみますね!

音量や、音色の変化、ペダルの操作ひとつで変わる微妙な音の変化などが、まだ完成には、程遠かったと思います。

ですから、装飾音の入れ方などは、その後のロマン派の演奏方法とは全く違います。

講師は、この時代の演奏方法をしっかり生徒達に伝えて行かなくてはなりません。

c:ロマン派

特に有名なショパンやリストなどを輩出した時代です。

ピアノもそこそこ現代のピアノに近づいて来ましたが、まだまだ完成とは言い難いものでした。

ピアニストがコンサートを1回行なうとそのピアノは、使い物にならなくなったそうですから!

d:印象派

ドビュッシーやラベル、サティなど輩出した時代です。

ほぼ、現代のピアノを完成できた時代と言えるでしょう。

それだけに、ペダルなどの演奏方法などが高度になり、そういった意味では難しくなりましたが、そこが演奏者にとっては、楽しくもあり、面白さで無いかと私は、思います。

2:作曲家の時代背景を知る。

a:バロック、古典派、に生きた作曲家たちは、当時の貴族にとっての料理人などや植木職人と同じ「ただの召使い」でした。

今では当時の作曲家達の曲は、「芸術」のひとつとして当たり前に」作曲家達を尊敬しながら我々を楽しませてくれています。

でも、信じられないかも知れませんが、当時はこれが現実でした。

その事に異議を唱え「音楽は芸術だ」と初めて言ったのは、ベートーヴェンだったのです。

ですから、その事実を知ることで、作曲された曲の中には、仕えていた貴族へのメッセージや想いを込めた曲も、多かった事と私は考えます。

実際に、以前ブログで書かせて頂きました「ハイドン作曲の交響曲」の逸話がありますので、興味がおありでしたらお読み頂けたらと思います。

b:ロマン派を飛び越えて印象派についてお話させて下さい!

特に印象派の時代では、先程もお話したように、現代のピアノの完成の先駆けですから、多彩な演奏方法を駆使出来るようになりました。

また、印象派の音楽は、その時代の絵画と密接な関係もあります。

モネ、ドガ、ルノアール、ゴッホ、シャガールetc

の著名な画家をたくさん輩出した時代でもありました。

それらの画家の絵は、それまでとは違った色彩豊かな、現代の私達も心惹かれるものばかりです。

その色彩豊かな絵画は、ピアノの演奏にも大きな変化を与えたようです。

ドビュッシーやラベルを始めとする作曲家達のメロディーには、絵画の中でも感じる光や影、時の流れetcが、満ち溢れるものです。

私は、生徒たちにこの時代の曲を演奏させる時に必ず「この時代の絵画をたくさん見なさい」と言葉がけします。

それほど、絵画と音楽が融合しあった時代であると思うからです。

ですから、生徒のレッスンする時には必ず、メロディーの中にある絵画のような、色彩や光や影などを表す場所を考えてもらいます。

(1)と(2)を想い、曲を作った作曲家の気持を想像し、自分なりの曲に対するイメージを持つ事と作曲家の手紙を理解しようと言う気持ちが大切との思いが、強い方にメロディーは、味方になってくれるのでは?

と思うのは、私だけの思いかもしれません。

でも私は、社交ダンスのカリスマ指導者のように、道は違えど

「メロディーを味方に」という言葉はやはりピアノにも通じると思います。

「メロディーを味方に」する事の大切さを更に確認できた事で私自身は、その事を生徒達にもレッスンの中でしっかり伝えていきたいと思います。

座間市クラビアートピアノ教室     講師     田原礼子

 

 

 

 

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