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ピアノ発表会出演を嫌がる生徒さんへ!

      2017/10/28

今年の4月から入会下さった姉妹がいらっしゃいます。

お二人ともピアノ経験者!

しかし、発表会の出演を嫌がって一度も参加経験がないそうです。

体験レッスンの時のお姉ちゃんの表情は、何故かうかない。

うかない表情が、気になって真っ先にお母様からお話を伺いました。

お母様のお話は、ずっとピアノを続けてもらいたいし、発表会にも参加して欲しいのに

お姉ちゃんのSちゃんがピアノが楽しくなくなり、やる気がなくなって困っているとの事でした。

そこで、他の教室の体験レッスンを受けてみようと思ったそうです。

体験レッスン中も殆ど喋らずつまらなそうな様子でした。

でも、勘違いしないで下さい。

ピアノ講師は生徒さんが上手に演奏出来るように皆さん頑張っているものです。

以前の先生も一生懸命レッスンしてくれていた事は忘れて頂きたくないと思います。

さてお二人の参加についてですが、今年初めて発表会に参加する事が出来ました。

その理由を、お二人の姉妹を通じてお話をすすめていきたいと思います。

ピアノ発表会の演奏を嫌がる生徒さんを出演させる為に

1;ピアノを弾くことが本当に嫌いなのかを見極める

体験レッスンで、まず「何を弾いてみたい?」と聞いてみました。

すると、ちょっと笑顔を見せて

お姉ちゃんのSちゃんは、「リトルマーメイド」

妹のRちゃんは、「エレクトリックパレード」

お二人ともディズニーの曲を弾きたかったようです。

という事は、ピアノを弾くことが嫌いではないのです。

別の理由があるはずです。

2:出演したくない本当の理由を知り、参加しやすい工夫をする!

講師は、レッスンでその子の性格を見極める事は、とても大切であると私は考えています。

その上で、個々の性格に応じたレッスン方法を考えるべきと思います。

その為には、講師に心を開いてくれる事が大切!

しかし、この心を開くという事は短期間で行えるものではないし、難しい。

そこで、ピアノとは全く関係のない事を行ないました。

運動会が6月にあると聞き「先生も応援に行ってもいい?」と聞くと

二人ともとても喜んでくれました。

当日の運動会での高学年のお姉ちゃんは競技はもちろんの事

運動会の進行に生き生きとリーダーシップをとっていました。

この様子は、ピアノ教室に通っている時と全く違うものでした。

初めてこの子の本当の姿がすこし分かったような気がしました。

発表会に出たくない理由は、内気だからと講師も思いがちですが、そう言う理由ばかりではないと

改めて感じました。

そしてこの姿を見て、私はこの子も内気で出たくない訳ではないと確信しました。

運動会応援後、二人とも私にたくさん話かけてくれるようになりました。

ちょっとは、心を開いてくれたかなあ?

と勝手に思う事として、でも内心とては嬉しかったです。

そこで、発表会出演は楽しいと思ってもらう為に

とにかくどんな形でも参加させる事が大切と思い、お二人の好きな「ディズニーの曲を連弾で」弾いてもらおうと決めました。

お母様のご協力も大きかったと思います。

悩んでいるお姉ちゃんのSちゃんに、ビシっと

「参加しなさい。今年は先生と連弾でもいいけど来年は必ずソロで弾きなさい」と

おっしゃったそうです。

お母様有難うございました。

と言う訳で参加する事が実現しました。

そして、今回の初めてのお二人の発表会の経験は良い結果に結びつきました。

しかし、正直こう上手くいくことばかりでない事も事実です。

それでも参加する事のメリットの大きさの為には、理由を見極め参加させる努力する事も講師の仕事であると考えます。

そして今回の出演出来た最大の貢献者は、ご両親の発表会に出演させようと言う強い意思だったと思います。

講師一人がいくら頑張ってもご両親のご理解がなければ難しいものです。

お陰さまで発表会翌週のレッスンでお二人は、ニコニコしながら「発表会楽しかった。」と言ってもらえました。

何より嬉しい言葉でした。

更に、「これ先生への感謝のプレゼント」と素敵なプレゼントを頂きました。

Sちゃんのもっていた携帯用のハサミを「私も欲しいなあ」言っていた事を覚えていてくれたのです。

ここでも、また気遣いの出来る優しい素敵な姉妹の再発見!

これからも、少しずつ少しずつお二人の事を知ることでより良いレッスンを行って行くつもりです。

とにかく発表会を楽しく終わらせる事ができてほっとしました。

気の早い事に次のクリスマス会の事まで聞いてくる始末!

発表会を今まで嫌がっていたのは、何処に行ったのやら?

何より少しずつですが私に心を開いていってくれている事が本当に嬉しいです。

私が思うお二人に関しての発表会参加したがらなかった理由は,下記の3つのではないかと思います。

a:本当に弾きたい曲を弾く機会がなかった。

幼い頃からピアノを習い初めた子供達の多くは、それぞれの先生のレッスン方法がそれぞれ違うなんて知りません。

先生の言う通りにレッスンを進めていきます。

お二人は、レッスンの中で先生に弾いてみたい曲をお話した事がなかったような気がします。

b:初めての発表会に出演出来なかった事

以前、「まだ習ったばかりで発表会に参加する事なんて無駄です。」

と言われた苦い経験があります。

もちろんお子様の為に講師の私は、最初から発表会に出演する大切さをお話しましたが参加実現が出来ませんでした。

講師としての立場でこれ以上お勧めすることは、そのご家庭に土足で踏み込む事と同じですから~

何故この様なお話をしたのは

大勢の人の前で弾くと言う事は、「慣れ」なんです。

幼いお子様は、出演するだけで聴衆は何があっても可愛い~で許されてしまいます。

しかし、年齢が高い生徒さんに対して、聴衆は演奏の期待が大きくなっていくのは仕方のない事です。

この事が、発表会に出演しようとする気持に、計り知れないプレッシャーをかけてしまいます。

ですから幼い頃から発表会に出演する事がとても大事なのです。

c:余程の理由がない限り発表会には必ず参加する。

発表会参加のタイミングを間違えると前記ののような理由で出演しようとする意思がなくなるばかりでなく、ピアノを習う事事態まで嫌になってしまうものです。

ですから、連弾を取り入れる事で音がたくさん増え簡単なメロディーでも美しく聴こえてきますし、なにより緊張の度合いも変わります。

初めて出演し、楽しかったと思うことが出来た事は、必ず次に繋がっていきます。。

来年はきっとソロでも頑張ってくれる事でしょう。

とにもかくも、お二人が楽しかったと言ってくれた事が、講師冥利につきる最高の言葉ですし、何よりこれからの二人にとって間違いなくこの経験は、これからの長い人生に役立つことでしょう。

発表会は、目標を持つことでピアノの上達に大きく関わりますので、特に参加して頂きたいイベントです。

でも、この二人の姉妹のように参加したがらない生徒さんがいる事も事実です。

また、参加したくない理由も一人ひとり違います。

しかし、余程の理由がない限り参加する事のメリットは、計り知れないものがあるんです。

発表会を嫌がるお子様の理由は、一人ひとり違います。

ですから、講師はその事を忘れず嫌がる理由を見つける事が大切な事と思います。

そして、その事をふまえた上で一人ひとりの気持を見極めながらレッスンを行っていく努力も必要と考えます。

もちろん、ピアノの上達に力を入れるのは、当たり前の事です。

3:お母様とのコミュニケーション

今回の参加の功労者は、お母様です。

お母様のご協力とご理解があっての事です。

お母様とのコミュニケーションがやはり一番大きく働いたからと思っています。

まず、お母様にお会いした時から素晴らしい方だと思いました。

殆どのお母様方は、お子様がピアノが嫌がっていると言うとやめさせてしまう方が多い中で、簡単にやめさせる決断をなさらなかった事です。

お母様が、お子様の為に他の教室の体験レッスンを受けさせる事は

なかなか出来ない行動だと思います。

たまたま、6月に運動会があると聞き「先生も応援に行ってもいい?」

と聞いてみました。

お二人は、とても喜んでくれました。

運動会当日、応援しに行った時お母様にお会い出来ました。

私が「Sちゃんの生き生きとした違った一面が見られてとても良かった」とお話をすると

「そうなんですよ。やろうと思ったらとことん頑張れる子なんです。」とおっしゃいました。

だからこそ、一度初めたピアノもSちゃん本人が本気になってくれたら~

私も更にレッスンが楽しみになりました。

このように通常のレッスンを行っていく中で、すべての生徒さんのお母様とのコミュニケーションはお子様の為に

とても大切です。

生徒さんのすべてのお母様に~

お子様にとって常により良い選択が出来る為に、発表会に限らず講師とコミュニケーションをとり続けましょう。

どんな些細なことであっても一人で悩まず遠慮なく話し合いましょう。

それが、あなたの大切な宝物であるお子様の為でもあるからです。

 

クラビアートピアノ教室   講師    田原礼子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 - ピアノ練習方法

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