ピアノ講師が教えます。「 この曲「何調」?」誰でもすぐに分かる方法!
小学3年生のSちゃんは、妹の年中さんのMちゃんとレッスンに来ます。
二人同時にピアノレッスンは、出来ませんのでお互い待ち時間に音楽のドリルやワークブックを行っています。
お姉ちゃんのSちゃんは、最後のページの方にある今まで勉強してきた「まとめ問題」を行っていました。
その問題は、調子記号を見て何調かを当てる問題でした。
楽譜の始めにに書かれているシャープ(#)やフラット(♭)を調子記号と言い、その#や♭の場所や数で何調か表しています。
「まとめ問題」以前のドリル問題には、すぐ側に調子記号の名前やその調号の音階などの説明が書いてありますので
すぐに答えが分かります。
でも、「まとめ問題」は、何も見ない状態で答えを書かなくてはなりません。
たくさんの調子記号を暗記で覚える事は、大変です。
案の定 Sちゃんは前のページから探しながら答えを書いていました。
それでも、良いと私はわざと見て見ぬふりをしていました。
取り敢えず、正しい答えを書いてからの方が後で説明しやすいからです。
そこで、妹のMちゃんのピアノレッスンが終わってから
簡単に「何調」か分かる方法を教えました。
すると、先生魔法みたいだね!と言われました。
その位この方法を覚えると簡単に調子記号の名前がわかります。
まず、この問題に答え書いたものを写真下記に載せて説明します。
長調と短調の答えを書く問題です。
まず、皆さんがドレミファソラシドと行っているのは階名と言います。
これを音名で言うとハニホヘトイロハになります。
つまり
ドレミファソラシド=ハニホヘトイロハです。
この事をしっかり忘れず
調号がシャープ(#)の場合
シャープのひとつ上が長調名
シャープのひとつ下が短調名と覚えます。
写真の一段目の左シャープひとつで考えて見ましょう。
シャープがファにありますね。
長調は、ひとつ上の階名(ソ)ですから、音名では(ト)になりますから答えは、ト長調です。
短調は、ひとつ下の階名(ミ)ですから、音名では(ホ)になりますから答えは、ホ短調です。
では、たくさんシャープがついている場合は、どうするの?
と思いますね。
考え方は、同じです。
ただ、どのシャープを使って考えるかです。
一番右に書かれているシャープです。
写真ニ段目の左の4つのシャープで考えて見ましょう。
右側のシャープは、階名で(レ)にありますから
長調は、ひとつ上の階名で(ミ)音名で(ホ)ですから、答えは「ホ長調」です。
短調は、ひとつ下の階名で(ど)音名で(ハ)ですから、答えは「嬰ハ短調」です。
嬰が付くのは、調子記号にシャープ(ド)=(ハ)にあるからです。
調号がフラット(♭)の場合
フラットの3つ下が長調名
フラットの5つ下が短調名と覚えます。
写真一段目の真ん中のフラットひとつで考えて見ましょう。
フラットが(シ)にありますね。
長調は3つ下の階名で(ファ}音名で(へ)ですから、答えは「ヘ長調」です。
短調は5つ下の階名で(レ)音名で(ニ)ですから、答えは「ニ短調」です。
たくさんのフラット(♭)がある場合は、シャープと同じ一番右のフラットで考えます。
写真下の段右のフラット2つで考えて見ましょう。
長調は3つ下の階名で(シ)音名で(ロ)ですから、答えは「変ロ長調」です。
「変」が付くのは、調子記号のフラットが(シ)=(ロ)にあるからです。
この方法をしっかり覚えて頂ければ、すぐに「何調」の曲か分かります。
色々な調子記号で試してみてください。
答えがすぐ分かると楽しくなりますよ!
また、皆様もご存知のように
長調は、明るい曲
短調は、暗い感じの曲
と言う事も頭に入れて置いて頂くと良いと思います。
シャープやフラットがいくつあってもこの方法で自信をもって楽しく答えて頂ける子供達がひとりでも多く増えて頂けたら幸せです。
クラビアートピアノ教室 講師 田原礼子
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