私の最も敬愛するピアニスト田村美和先生と「キラキラ星変奏曲」!
2019/07/11
7月5日東京で行われたコンサートに行ってきました。
度々私のブログに載せさせて頂いでいます
20世紀巨匠ケンプ氏最後のお弟子あの田村美和先生のコンサートです。
昨年の秋に我が家にお泊り下さり、私の生徒のプライベートレッスンまで行って下さった
あの、田村美和先生です。
今回のコンサートは、
「おしゃべりコンサート W.Aモーツァルトの夕べ」
と題した演奏会でした。
ピアノは、ベヒシュタインを使用!
今回は、こども達にも楽しめるように先生が演奏なさる前に曲事の背景や知られざるエピソードをお話し下さいました。
ですから、私の生徒のこども達もたくさんお出で下さいました。
保護者様お連れ下さりありがとうございました😊
さて、一番最初に演奏して下さった曲は、
「フランス子供の歌”お母様、お話しおききくださいね”による12の変奏曲 ハ長調 K.V265」
なんだか難しそうな曲目ですが
皆さんも良くご存知な別名「キラキラ星変奏曲」です。
幼稚園児でも知っているドドソソララソと言うあのメロディーが曲の「テーマ」となります。
このテーマをもとに12のバリエーシヨン(変奏曲)から成り立っているピアノ曲です。
中級程度の曲として発表会でも演奏される事が多いと思います。
ただ、この曲は本当にこの曲を理解し美しく演奏するとしたら私は、とてと難しい上級曲だと思います。
ただ、楽譜通り演奏するだけでしたら中級者でも弾ける曲です。
私が常日頃思っているのですが、初級、中級、上級用などと楽譜に書いてありますがこれは
あくまで目安程度ぐらいに思われていた方が良いと感じています。
だいぶ横道にそれたお話しになってしまいごめんなさい🙏
話を戻しますね!
「キラキラ星変奏曲」を演奏なさる時の
美和先生のお話しでしたね!
別名「お母様 お話しおききくださいね」
モーツァルトが幼少の頃にフランスへ行った時に作曲された曲!
ここまでは、ご存知の方多いかもしれませが?
モーツァルトは、初めて見たフランスの景色や物珍しいものを各バリエーシヨン毎で表したそうです。
例えば、現代の私達が京都を旅行したとします。
ここが金閣寺、ここが銀閣寺、きれいな舞妓さん見たよ!
な〜んて感動した事をすぐにスマホなどで伝える事できますよね!
でも、モーツァルトの生きていた時代にはそんな便利なものなどありませんでした。
ですから、私達がスマホを使って伝える事を
フランスの景色や珍しいものをモーツァルトがお母様に曲で伝えた訳です。
だからバリエーシヨンを写真に写した景色と例えたなら、全部が違う景色の写真と考えて演奏しなければならないという事なんです。
この事を思い考えた上でのピアノと言う楽器でこのバリエーシヨンを演奏すると言う事がどれ程大変で難しいことだと想像出来るのではと思います。
美和先生は、12のバリエーシヨンの変化は、もちろんの事!
さらにそのバリエーシヨンの中にも何色もの音色を変えて奏でられました。
また、幼少の頃のモーツァルトの可愛い💕姿を、思い浮かべられるような絶妙な表現!
ご自身もずつ〜とその当時のモーツァルトのように、ニコニコ可愛い笑顔を浮かべて演奏なさいました。
鍵盤だけでなくペダルに対しても
ダンパーペダル(ピアノの右側のペダル)をミリ単位で踏み変えてそのメロディーの一番美しい音が奏でられる場所で踏まれていました。
なんでそんな細かく踏み変えなくちやいけないの?と
思われた方多いと思います。
モーツァルトの時代は、古典派と言われまだ現代のような完成されたピアノでは、ありませんでしたので、現代の方が演奏される場合は、通常殆どペダルを使いません。
と言うよりも古典派の曲は響き過ぎてはいけないので殆どの方々には、このようにペダルを上手く使えこなせないと言う事なんです。
このペダル操作は、数あるピアニストの中でも
美和先生にしか出来ないのでは?と私は思います。
また、突然手に何かを付けて演奏を始めました。
何故だったと思いますか?
そして、なにを付けてたと思いますか?
私も実は分からなかったのてす。
今、日本は梅雨真っ只中!
湿気が多い為鍵盤へ微妙なタッチが伝わらないと
演奏直前に悩んだ末にベビーパウダーにたどり着いたと言う事だったそうです。
要するに、鍵盤のタッチをここまて繊細に捉える事が出来る通常では、考えられないこだわりがあるし、それが出来る数少ないピアニストなんです。
というのもベヒシュタイン社の元専属ピアニストであった事でピアノの構造を知り尽くしているからこそなし得る素晴らしい演奏なんです。
もう、神業的な演奏としか思えない感動の連続でした。
「キラキラ星変奏曲」だけでもまだまだ語り尽くせない事が山のようにあります。
例えば、バロック時代の演奏方法が色濃く残った演奏も必要でその説明は、また次回のお楽しみとさせて頂きたいと思います。
今日はこのくらいでお話しを終わりにしたいと思います。
クラビアートピアノ教室 講師 田原礼子
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