ケンプ氏最後のお弟子MT先生とのピアノレッスン!
2017/12/27
今日、久しぶりにケンプ氏最後のお弟子MT先生にお会いしてレッスンを受けてきました。
いつも、ブログでご紹介させて頂いているので、ケンプ氏は、ご存知の通りバッハとベートーヴェンの最高峰の研究者でありピアニストである事は、既にご存知の方も多いと思います。
学友のM氏のお陰で20年程前にお会いしてからお世話になってきました。
学友のM氏がいなければ、お会いすることも叶わなかった雲の上の存在の方です。
私だけでなくピアニストであってもレッスンを受けられない方がたくさんいらっしゃると思います。
ましてや私のような一介のピアノ講師がレッスンして頂けること事態が、大げさでなく奇跡であり、恐れ多いことなのです。
これ程の素晴らしいピアニストの先生にも関わらずいつも優しい笑顔で気さくにお話して下さいます。
お会いした途端、いつも通り優しく「お久しぶり」と声をかけて頂きました。
いつも通りのお元気でいらっしゃる先生にお会いできて本当に嬉しく幸せな瞬間でした。
MT先生のレッスンは、今回も私にとって夢のようなひと時を頂いてきました。
レッスンは、やはり、バッハの曲で行って頂きました。
思った通り、ピアノは世界三大ピアノと言われるベヒシュタイン!
良いピアノでレッスンを受けるのは分かっていても、いつもピアノがベヒシュタインと聞くと、一瞬 「怖い」という思いにかられます。
理由は、世界三大ピアノの中でもベヒシュタインは、とくに弾き方によって良い演奏か悪い弾き方をしているかが、瞬時でわかってしまうからです。
でも、ピアニストもピアノ講師も尊敬する先生にレッスンを受ける事は、大切であると今日も改めて教えられました。
実際、有名と言われるピアニストの方々にも恩師がいれば、他国の先生の所でも、自分から定期的に赴いてレッスンを受けていらっしゃる現実もあります。
なぜなら、自分の演奏を自分以外の先生にレッスンして頂く事をしなければ、知らず知らずのうちに自分よがりの演奏になり、演奏のレベルが下がってしまうと思うからではないでしょうか?
どんな世界でも一流と言われる方は、常に勉強しているから一流でいられるのだと思います。
私は、ただのピアノ講師、
にも関わらず、こんな素晴らしい先生のレッスンを受けられるなんて、なんて幸せなんだろうと自分自身で勝手に感慨にふけっています。
さて、今日のレッスン報告ですが、
まず、今日は、バッハについて先生からの楽しいお話と共にお話させて頂きたいと思います。
先生から最初に、こんな質問を受けました。
「バッハは、どのような気持で作曲したと思う?」と
私は、「子だくさんの子供達の為に作曲したと聞いています。」と言いました。
この答えは、間違いではありませんが、MT先生の意図は、このようなありきたりな答えを求めていた訳ではありませんでした。
「作曲する上でバッハ自身が何かを発見、発明して作曲したのではなく、演奏者自身に発見、発明してもらう為に作曲したのよ」と
これが、先生の求めていた答えでした。
要するに、私がいつもブロクで書かせて頂いている事です。
演奏者自身がバッハを弾く上での決まり事を守った上で、自由な発見をして演奏をしなければならない事を、今日も違う角度から、説明して頂きました。
もちろん、楽譜はなんの記号もついていないものを持っていきました。
嬉しい事に、私が考えて弾いたフレーズは、間違いでありませんでした。
しかし、楽譜については、「ペータース版は、もっといいわよと」進められました。
購入したいと思います。
今回のレッスンは、音の出し方に時間をかけてレッスンして頂きました。
ピアノの中のハンマーの動き方を感じて弾くよう指導されました。
先生のおっしゃる通りに弾いていき続けていくと、今までにない綺麗な音にどんどん変わっていく事に、自分が一番ビックリしていました。
嬉しかったです!
レッスンを受けられて本当に良かったと、心の底から思えます。
これは、またMT先生の余談ですが
バッハはご存知の通りご自分の子供達を含めたすべての子供達の指導に力を注いでいた事は、知っていましたが、
子供達の学校で校長先生もなさっていた事は、私は始めて知りました。
そして、子供達に自ら合唱指導もしていたと教えて頂きました。
日本の学校の音楽室にあるバッハの肖像画って、なぜか いかめしく怖そうなものばかりのような気がするのは、私だけでしょうか?
私自身も子供の頃は、肖像画のイメージで怖い人としか思えませんでした。
しかし、成長するにつれてバッハに対する知識が増えると、音楽家には珍しい、実に紳士的で優しい人柄である事がわかっていきました。
ですから、私にとっては、とても楽しいお話でした。
レッスンの最後に、「この方のチェンバロの演奏でバッハを聴いてみなさい」と教えて頂きましたので皆さまにもお伝えしますね。
Helmut Walcha(Cembalo)
興味のおありの方は、是非聴いてみて下さい。
座間市クラビアートピアノ教室 講師 田原礼子
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