幼いお子様とピアノ
Tさんは、4歳から現在の社会人になってもレッスンを続けてくれる我が子のような私の自慢の生徒の一人!
ですから、ここからTちゃんと呼ばせて下さいね。
Tちゃんは、幼い頃より感情豊かで集中力のある少女でした。
思ったとうり表現力豊かで美しい音色でピアノを奏でられる大人の女性になられました。
Tちゃんは4歳でピアノを習い始めました。
いろいろな意味で出来すぎで優等生!
4歳児として考えると言い方を変えればかなり出来過ぎと言う個性をお持ちのお子様だったと言えるでしょう。
逆に、この様なお子様ですからレッスンは講師としての私にとってはレッスンはとても楽でした。
しかし幼い頃よりの、この良い子すぎる事出来過ぎな事が私には心配でした。
案の定ここまで順風満帆で来られた訳ではありませんでした。
このようなお話しをすると何故と思われる方もいらっしゃるのではありませんか?
良い子すぎることが良いとは限らない事もあるのが何事にもあるものです。
ですから、どのような習い事でもどのようなお子様でも順風満帆で続けてくれるお子様などいないと私は思います。
Tちゃんも大人になるまで続けて下さる他の生徒さん方と同じように一番の理由は、もちろんご本人がピアノが好きだった事です。
しかし、同じくらい大事な理由はご両親のたくさんの正しいサポートとご理解のお陰です。
Tちゃんのご両親はその典型的な存在です。
ピアノを習いはじめた当時4歳でありながらもその毎日の練習を4歳と思えない集中力で練習をしてくるお子さんでした。
Tちゃんは、ピアノが大好き~♥
でも先程もお話ししましたように私は心配になりました。
なぜならそのようなお子様をお持ちなご両親が陥りがちなのが、まだたくさんの選択肢の可能性のあるお子様への過度な期待です。
そんな様子を一番間近で見ていたらすべてのご両親は、更に将来の可能性に期待は増すばかりなのは当然だと思います。
練習に対しても当然厳しくなりがちです。
Tちゃんのご両親も私の心配していた状態が起こりつつありました。
そこで、私はご両親と話し合いをさせて頂きました。
将来の可能性があるお子様方だからこそ周りの大人が上手にお子様を育てなければいけないとの思いからです。
特に幼児期には、まずピアノのテクニック以前にピアノが大好きと思う気持を優先させることが大切だと思ったからです。
Tちゃんのようなお子様は、ピアノが好きという気持を忘れなければ自分から練習が出来ます。
私にいろいろと言われながら一生懸命レッスンを受けた後におうちでのご両親の厳しい態度では、幼児期のお子様は行き場がなくなり本当はピアノが好きなのに嫌になり将来の可能性を潰しかねない事態に陥りかねないからです。
例えば母親と父親は必ず一緒に叱ってはいけないとよく言われますよね!
どんな時もお子さんには、逃げ場所を作っておくことが大事だからです。
先生が厳しい時はご両親がフォロー
逆にご両親に叱られた時は、先生がフォロー出来る環境を作ってあげる事が大切であり、その為にはご両親とのコミニュケーションが一番です。
この話を私は当時4歳のTちゃんのご両親に力説していました。
はっと我にかえった時、私は言いすぎてしまったかもと不安にかられていると~
思ってもいない言葉が返ってきました。
「先生ありがとうございました。Tをもう少しで間違った接し方をしてしまうところでした。」と言って頂けました。
こちらこそご両親が、ご理解下さった事に今でもとても感謝しています。
ご両親のご理解のおかげでTちゃんは、こんなに長い間楽しみだけの為にピアノを続けています。
正直、このように私としては精一杯誠意を尽くしているつもりでも、うまくいくとは限りませんでした。
でも、生徒さん方を本当に大切に思うならば結果だけを考えて何もしないよりまず行動し続ける事を忘れてはいけないと常に自分に言い聞かせています。
プロを目指して習う生徒さんは、ごく僅かです。
ピアノを通じて音楽が大好きになる~♥
講師としてこんなに幸せな事はありません。
でも、勘違いしないで下さい。
お子様は一人ひとり違います。
すべてのお子様に同じような育て方をして下さいと言っている訳ではありません。
それどころか、一人ひとりのお子様の性格や個性を見極める努力もピアノ講師は常に持ち続け指導をして行くことも大切である
と長い講師歴の中でお子様たちに私自身が教わってまいりました。
生徒の皆さま全員がこれからもTちゃんのように、いつまでもピアノを奏でる楽しさを知って頂ける事が私の使命と思い頑張り続けますのでどうぞよろしくお願い致します。
クラビアートピアノ教室 講師 田原礼子
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